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2017.04.16Pasqua パスクア 復活祭
IMG_2774今日4月16日は Pasqua (パスクワ)、イエスキリストの復活祭。
『春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日』なので毎年、日付が変わる。
街のパステチェリア(お菓子屋)や、食料品を扱っているところは、パスクワを代表する
卵型のチョコレートの飾りで賑やかだ。
卵は硬い殻に覆われ動かないものから命が生まれる事から
生と死 を意味し、イエスキリストの死と復活を表すそうです。
ブレラ地区のEATALY 店内に飾られた巨大なイースターエッグ。
老舗 TAVEGGIA のウインドー
イタリアの伝統的なパスクワのデザート、鳩を模った ”コロンバ” と呼ばれる焼き菓子。
どう見ても、鳩には見えないけど、、^^;
幸せの象徴、鳩は、旧約聖書の ノアの方舟 にさかのぼる。
大洪水が収まった40日後に、ノアは地上の様子を確かめるために鳩を放った。
1度目は、止まる場所がなく戻ってきた。次も同じ、そして7日後に3度目の鳩を
放つとオリーブの小枝を持って帰ってきた。そして4度目の鳩は帰って来ず、
大地が復活した事を知る。
コロンバ は イタリア大手の製菓会社、MOTTA 社が、最初に大量に作ったそう。
ヴァレンタインデーのチョコレートと同様、企業戦略??とは言え、
80年以上の歴史があり、1930年頃からイタリアの家庭には欠かせないものになった。
ピカソ
復活祭パスクア は、ギリシャ語のパスハ、ユダヤ教の過越しの祭 を意味する
ペサハ と言う言葉からきている。
過越の祭 とは、映画 十戒 の中でも見られるが、モーゼによるイスラエル人の
出エジプトの際、傷のない雄羊をほふりその血を家々の二本の門柱とかもいに塗る事で、
神の災いがその家を過越す約束が与えられた事に由来する。
赤く塗られた門柱とかもいが、神社の鳥居の原型となったという説も。
そして復活祭には Agnello(アニエッロ、子羊)を食べます。
春になると神様に子羊を捧げていた古代の風習と子羊はイエスキリストの象徴。
なので普段はメニューが無いレストランでも今日と明日は子羊を用意している。
英語では”イースター” ゲルマン人の春の女神である Eostre エオストレ= イシュタルという豊穣の神を祝う事からきているのですが、豊穣神であるイシュタルは、多産を司る女神でもあり、イースターバニーは、多産なうさぎから繁栄を表すそうです。
寒い冬から何もかもが命を宿す春へ、これも神を崇めた復活祭。
イエスキリストとは、かけ離れた感じ、、、ですが。。。
ともかく、、パスクワは、命の賛歌とも言うべき春のお祭りなのです。
Tanti auguri di Buona Pasqua!! 素敵なパスクワをお過ごし下さい!
イシュタル『バーニーの浮彫』
紀元前1800年~紀元前1750年頃の物と推定。イラク南部出土。テラコッタ製。
最後に、友人が送ってくれたヴィデオを。